1:2020/01/12(日) 16:39:42.35ID:9pLuhCAT9 吠えた。怒った。笑顔で約束のポーズを作った。そして、最後は号泣した。
埼玉スタジアムのピッチで、そしてベンチでさまざまな感情や表情を見せたスーパールーキー、MF松木玖生(くりゅう)が攻守にわたって大活躍を演じた青森山田(青森)が、戦後8校目の大会連覇へ王手をかけた。
初めてベスト4へ勝ち上がってきた帝京長岡(新潟)と対峙した、11日の全国高校サッカー選手権大会準決勝。1点をリードして迎えた前半37分に、
初戦だった米子北(鳥取)との2回戦からすべて先発を射止めてきた1年生のボランチが、怒気をまき散らしながら吠えた。
左サイドでボールをもった帝京長岡のキャプテンで、大会終了後に京都サンガF.C.へ加入するMF谷内田哲平に、あっさりと2人がかわされる。
ゴールライン際から送られたマイナス気味のクロスに対しては、守護神・佐藤史騎(3年)が必死にダイブしながら反応した。
しかし、大きく弾き返すことができない。誰よりも早くこぼれ球に詰めてきた、帝京長岡のDF酒匂駿太(2年)が放ったシュートこそ佐藤が至近距離で止めた。
しかし、宙を舞うボールに真っ先に反応したのも酒匂だった。このとき、無人と化したゴールのカバーに入っていたのが松木だった。
「このままだったら同点にされる、という予感があって。とっさの判断でした」
酒匂が放ったヘディングシュートをゴールライン上で、頭でクリアした直後だった。両腕を激しく振り上げながら「ヨッシャ」と雄叫びをあげた松木は、続けて周囲の先輩たちを激しく叱咤した。
「もっとやらなきゃダメだろう!」
谷内田の個人技に翻弄された場面。そして、酒匂に続けてシュートを放たれた場面。守備陣の集中力が途切れかけていると感じたのか。
1−0とリードしたまま引き上げたハーフタイムのロッカールームでも、松木は同じ言葉を伝えながらチームを鼓舞している。
「前半の入り方もよくなかったし、ああいう場面でやられたくなかったので。その意味でも、自分の長所が出たと思っています」
自信満々に「自分の長所」と公言させるのは最下級生らしからぬ、時にはふてぶてしさすら感じさせる強靱なメンタルとなる。まったく物怖じしない、と表現しても意味は通じるだろう。
1995年から青森山田を率いる49歳の黒田剛監督は、森保ジャパンの司令塔としても活躍する教え子の柴崎岳(現デポルティボ・ラ・コルーニャ)
を引き合いに「柴崎が1年生のときよりも、肝が据わっている」と「7番」を託し、レギュラーに抜擢した1年生に目を細める。
「2年生や3年生であっても関係なく、ピッチで呼び捨てだろうが何だろうがどんどん仲間を鼓舞し、遠慮なく指摘できる。
そういう部分がメンタルの強さであり、ゴール前の守備や攻撃ではゴールというところまで果敢にチャレンジできる選手として、今大会では伸び伸びとプレーしている」
後半開始早々の2分には、攻撃面で非凡な力を発揮する。先制点をあげたFW田中翔太(3年)と浦和レッズへの加入が内定しているキャプテンのMF武田英寿(3年)、
同じく横浜FCへの加入が内定しているMF古宿理久(3年)が右サイドで短いパスをつなぎ、時間を作っていたときだった。
ボールが反対側のサイドに流れてくる、と閃いたのか。左サイドにポジションを移した松木の目の前に、古宿が放ったクロスが相手選手の足に当たってコースを変え、
さらには高く宙を舞いながら落ちてきた。利き足の左足でシュートを放つ刹那にも、16歳は驚くほど冷静に状況を見極めていた。
「ダイレクトでシュートにいったらふかす可能性があったので。そこは様子を見ながら、落ち着いて流し込もうと考えました。ゴールへの嗅覚が上手く働いた感じです」
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200112-00010001-wordleafs-socc
1/12(日) 6:00配信
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